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記憶と意識

29.11.2018

人の記憶の仕組みはピークエンドです。

 

私達はこれまで、
すでにウン十万時間も
この人生で過ごしているわけですが、

記憶に残っているような出来事は、
どれだけあるでしょうか?

 

小学生の時、
中学生の時、
記憶に残っていて、
色々語れる出来事について、
何時間語れるでしょうか?

 

人は、
経験してきた何十万時間のほとんどは

全く記憶に残らず消えていきます。

 

では、どんなものが記憶されやすいのか。

 

人の意識と記憶について、

心理学者でありながらノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、

実験結果より、

『人の記憶は、ピークとエンドしか覚えていない』
ということから、
『ピークエンドの法則』を提唱しました。

 

これは、
ノーベル経済学を受賞したということからも分かるように、

人の購買行動に繋がるような、
記憶に残る話し方、
伝え方という視点でも、

非常に役に立つ研究結果の一つです。

 

その『ピークエンドの法則』の大切な3要素があります。

 

ピークエンドの法則とは、
文字通り、
ピークとエンドが記憶されやすいということですが、
この法則で語られる、
記憶に残る重要なポイントが3つあります。

 

まずは、
ピークに当たるものが2つです。

 

 

 

1.『インパクトのあるもの』

まさに、めったにない!とか、
派手!だとか、
見たことが無い!など、
「マジで!ウソ!」というような、
インパクトを感じたものは、
記憶に残りやすくなります。

 

これはとても分かりやすいです。


このインパクト感が、
ひとつピークになります。

 

 

 

2.『差分の大きいもの』

二つ目は、差分です。


落差の大きなこと、
価値が一気に高まったものは記憶されやすいです。


危険と隣り合わせだったことや、
非日常的にハッピーに感じたことなど、
差が大きいものほど記憶に残りやすくなります。

 

カーネマンが示した、
とても重要なことの一つが、
『人間は、絶対値ではなくて差分に反応する』ということです。

 

ここが、
とても経済学とリンクするお話しになるのですが、

例えば、
人は価値の絶対値を持っていると考えていたのが

今までの経済学でした。

 

具体的には、
水の値段を見た場合、
自分の中でペットボトルで『100円』とか『80円』とか『120円』など、

人によって、
明確に価値基準があるというのが、
少し前までの経済学でした。

 

しかし、
カーネマンの研究では、
『人はそんな絶対的な価値基準は持ち合わせていない』
ということが分かったのです。

 

差分に反応するというのは、
例えば、100円の水だけを見た場合より、
隣りに500円の水を置いておくだけで、
『安く感じる』という感覚です。

 

これは、
もういろんなビジネスで取り入れられていることですが、

商品サービスをメニューにする時、
自分が売りたいものより、
高額なものを入れておくだけで、
お得感を演出できます。

 

イメージしただけで、
あなたも感じて頂けると思いますが、
このような心理傾向が人にはあります。

 

しかも、
このように『差分に反応して意識は引っ張られる』
という心理傾向が人にはあると知っていても、
実際の購買時には、
間違いなく引っ張られます。

 

これが、潜在意識の怖ろしいところです。


頭では分かっていても、
対処出来ないことが多いです。

 

『お得!』と勝手に思うのです。

 

記憶という視点に話を戻すと、
この差分を大きく感じた時ほど、
記憶に残りやすくなり、
ピークとして認識されるということです。

 

3つ目がエンドに当たるものです。

 

 

 

 

3.『最後に聞いた時の印象』

これは、
物事の最後の印象によって、
思い出しやすくなったり、
思い出しにくくなったりする作用です。

 

最後に『あ~よかったな』と感じるものは、
良い思い出として記憶されます。

 

例えば、
海外旅行に行った時、
トラブル続きだったとして、
最後の印象が『良かった』『悪かった』『普通だった』によって、
記憶の種類も定着度も変わっちゃうということが分かりました。

 

エンドの着地点がよければ、
すべて良しになっていくという記憶の作用があります。

 

とても怒られて、
辛い部活だったとしても、
先生やコーチと最後にみんなで喜び合ったのか、
それとも罵声を浴びせられて終わったのかで、
記憶のあり方が全く変わるということです。

 

新興宗教なんかは、
計算でこれらをやっていくので、
すぐ洗脳されたりします。

 

幸せな人生というものを考えた場合、

記憶に残るものは、
どちらかというと
ネガティブなものの方が多くなります。

 

それは、
喜びより痛みの方が、
ピークエンドがはっきりと現れるからです。

 

一瞬にして喜びの上昇度が上がることはめったになく、
徐々に上がっていく場合の方が多いので、
差分が少なくなります。

 

一方、『失敗した!』というのは一気に来るので、
落差が大きくなるため、記憶されやすいのです。

 

それに、
失って気付く『幸せなこと』は、
日常的で普通のことの方が多い様です。

 

家族と毎日ご飯を食べられるとか、
そんな些細なことが幸せであっても、
記憶にはまるで残りません。

 

それほど、
人の記憶は曖昧だということなんです。

 

ですから、
過去のことに振り回されず、
人生、前を向いていけたらいい。


時間軸は、
常に未来→現在→過去
というのが、今回の着地点です。

 

ピークとして、
人は差分に反応するという

心理傾向があるということは、
必ず覚えておいて下さい。

 

以上。

 


神鷹のコラムでした。

 

 

 

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